じーろぐ

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Raspberry Piで産業用高耐久SDカードを使う

SDカードをシステムディスクとして使うときの問題

Raspberry Pi Zero Wは小型で省電力なので、自宅で運用する簡易サーバとして最適です。ただし、システムディスクに(書き換え回数に制限のある)SDカードを使うため、長期間システムディスクとして運用するとディスクが破損するリスクが高いです。SDカードを延命するために、スワップ領域の削除やRAMディスクの活用など、SDカードへの書き込みをできるだけ減らす設定を行うのが一般的です。本エントリーでは、少し方向性を変えて耐久性の高い産業用の高耐久SDカードを使ってSDカードの長寿命化を図れないか試してみたので、その性能などをレビューしてみます。

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自宅で運用中のRaspberryPi Zero Wサーバ

SanDiskの産業用 microSDHCカード(SDSDQAF3-064G-I)

特徴

今回購入したのは、SanDiskの産業用 microSDHCカード(SDSDQAF3-064G-I)です。以下のサイトから購入することができます。

www.flashmemory.jp

ケースに入って到着。「Industrial」と書かれている以外は普通のmicroSDカードです。

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産業用 microSDHCカード(SDSDQAF3-064G-I)

特徴は、NAND型フラッシュメモリMLC(Multi Level Cell, 1セルに2bit記録できるセル)*1を採用していることです。TLC(Triple Level Cell)やQLC(Quad Level Cell)を採用するSDカードに比べて高い耐久性が期待できるため、ドライブレコーダー、監視カメラなど、データ書き換え頻度が高く、通常のSDカードでは早期に寿命を迎えやすい用途や、信頼性が要求される産業機器等で使われているようです。SLC(Single Level Cell)のほうが耐久性は高くなりますが、価格が高い+大容量モデルが少ないなどの問題があるため、今回はMLCのSDカードを使いました。

性能

早速Crystal disk markで性能を測定してみます。なお測定は、Ryzen 5 2600+16GB RAMのPCのUSB3(Gen2)ポートにRocketek USB3.0 microSD/SDカードリーダー/ライター メモリカードリーダー SDXC、SDHC、UHS-I SDカード、 TF/Micro SD カード対応 RT-CR5を挿して測定しました。そのままではわかりにくいので、普通(?)の性能が近いSandisk MicroSDカード(64GB)と比較してみます。使ったのは、たまたま手元にあったmicroSDXC 64GB SanDisk サンディスク UHS-1 超高速U1 FULL HD アプリ最適化 Rated A1対応 専用SDアダプター付 [並行輸入品]です。(2年ぐらい前に適当に買ったものなので、特に性能も良くないですが)。両者とも測定方法は完全に同じです。

結果は以下の通り。

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CrystalDiskMark 7によるベンチマーク結果。上が、高耐久SDカード。下が一般的なSDカードカード

Sequential Readは同程度、Sequential Writeは、高耐久SDカードのほうが倍近く早いですね。。逆にRandom Read/Writeは(A1対応している)普通のSDカードのほうが早かったです。システムディスクとして使う場合はランダムな読み書きが多いと思いますので、RaspberryPiで高耐久SDカードを使うと少し性能が落ちるかもですね。 シーケンシャルライトが主な監視カメラやドライブレコーダーに最適化かも。

耐久性は?

まだ、使い始めたばかりなのでよくわかりません。普通に使えてますし、特に性能差も感じません。 しばらく運用してみてなにか気づいた所があれば追記します。