TWELITE PALはコイン型電池(CR2032)1個で年単位の動作が可能なため、センサーデータを定期送信するなどの用途に向いています。今回は、窓の施錠確認のために2019年8月から設置しているTWELITE PAL+開閉センサーパル(OPEN-CLOSE SENSE PAL)のデータから実際どのくらい電池が持つのか検証してみます。
設置場所
窓枠のクレセント錠のあるあたり(合わせ框というらしい)に設置。窓は南東向きです。最初はケースに入れずそのまま設置(写真左側)していましたが、2020年3月からPAL CASESに収納して設置(写真右側)しています。
電池
使用した電池は、マクセル製のCR2032(二酸化マンガンリチウム電池)です。
マクセル社のCR2032のデータシートによると電圧3V,容量220mAh,標準放電電流0.2mAとのこと。放電特性は以下の通り。
放電抵抗によりますが、放電開始から数十時間で安定して3Vを出力するようです。寿命を迎えると急激に電圧が低下する模様。
TWELITE PALの設定
TWELITE PALに開閉センサーパルを設置した状態で運用しています。データはドア開閉時に逐次データが送信されるほか、開閉がなくても1分おきに定期的にデータを送信します。
測定データ
2020年4月現在のデータ(約8か月分)がこちら。上から順に、電波強度、1日当たりの窓が開いている時間、バッテリー電圧です。 電池は温度が上昇すると電圧が上がりますので、窓辺に設置している場合日中と夜で電圧が結構変わります。グラフ中の実線が平均値、帯状の部分は最大値と最小値になります。
ちなみに可視化に使ったソースコードは、twelite_graph_window.pyです。
最初2.9Vぐらいあった電圧が、急速に低下して1か月ぐらいたつと2.7Vぐらいで安定しています。その後は冬になり気温が低下した影響で徐々に電圧が下がっていますが、3月ぐらいからは気温が上がってきて電圧も少し上がってきてますね。気温の影響を無視すると2か月ぐらいで電圧が安定したようです。電圧が電池の公称電圧より低いですが、TWELITE PALの電池ホルダーの+側にショットキーバリアダイオードが搭載されていて電池の電圧より0.3Vぐらい電圧が低くなるということなので、ダイオードの電圧降下分を考慮するとほぼデータシート通りですね。
結局どのくらい電池が持つのか
正確にわかるまでにはしばらく時間がかかりそうです。開発元の検証ページの情報によると1分おきの送信だと10年ぐらい電池が持っても不思議はないですが。現在もTWELITE PAL自体は稼働中なので、このページで定期的にデータをアップデートしていきたいと思います。