Raspberry Pi 4をファンレスアルミケースで冷やせるか試す
Raspberry Pi 4を購入しました。
Raspberry Pi 4は、64bit4コアCPUを搭載しRAMも最大8GBモデルを選べるなど、PC並みのスペックを持つシングルボードコンピュータです。ただしその分、発熱がかなり大きくなっており、安定して運用するには何らかの冷却機構が必要です。ここでは、Raspberry Pi 4用の保護ケースにもなるファンレスアルミヒートシンクケースを取り付けてどのぐらい冷えるか試してみます。
Raspberry Pi 4 Model B 4GB RAM
Raspberry Pi 4には、RAM容量の異なるいくつかのバリエーションがありますが、購入したのは4GBモデル(Element14製)です。
パッケージはこんな感じ。
裏に、スペックがまとめて載っています。電力消費量は増えて5V/3A(USB type-cコネクタ経由)なので、アダプターとケーブルを注意して用意する必要があります。
本体の写真。
アルミパッシブ冷却ケース
購入したアルミ冷却ケースはAmazonで売っているこれです。
こんなケースに入って送られてきます。箱が思いっきりへこんでるので不安になります。
冷却ファン付きのモデルの箱を使いまわしているみたいですが、入っているのはファンレスモデルです。
ヒートシンクはスポンジで保護されているので、傷もなくかなり良い質感です。熱伝導シートも付属。
メモリーとCPUは高さが違うので、薄いメモリーのほうに厚みのある熱伝導シートを貼ります。
取り付けは簡単です。特にどのコネクターとも干渉しません。
ベンチマーク
このファンレスケースでどのぐらい冷えるか検証します。 測定は仮置きなのでこんな感じです。立てて置くほうがよく冷えるらしいので、普通に平置きするより冷えているかも。負荷はstress-ngを使って掛け、CPU温度とクロック周波数を計測しました。テスト環境の温度は26~27度です。
ヒートシンクなしの場合
温度とクロックの変化です。アイドリング時でCPU温度は約50度、負荷をかけるとすぐに80度を超えてサーマルスロットリングが発生することがわかります。ただ、負荷が低くなるとすぐに、50度まで冷えました。
ヒートシンクありの場合
アイドリング時の温度は約42度とヒートシンクがない場合より8度も下がっています。また負荷をかけた時の温度の上昇も緩やかで、30分ぐらいかけて最大温度に達しました。温度は最大で70度ぐらい。負荷をかけている間はサーマルスロットリングは発生しません。ただし、ケースの熱容量が大きいので負荷をかけるのをやめても元の温度に戻るのに30分ぐらいかかります。
まとめ
発熱が大きいという噂のRaspberry Pi 4にファンレスのヒートシンクをつけてみました。アイドリング時のCPU温度は何もつけない場合と比べて8度ぐらい低下しました。また、CPUに負荷をかけても温度は最大で70度ぐらい。サーマルスロットリングも発生しませんでした。通常用途だとファンレスのヒートシンクでも十分な冷却効果が得られるようです。